川口市の刑事事件の最新統計データ【2018年版】
1.川口市はどこにある?
川口市(かわぐちし)は、埼玉県南東部の荒川北岸にある都市です。荒川を隔てて東京に接しており、また県内では戸田・蕨・越谷・草加・さいたまの各市に接しています。市の大部分が都心から10~20キロ圏内に含まれます。
人口は、総数602,570人(男:305,650、女:296,920)でそのうち34,592人(男:17,056、女:17,536)が外国人となっています(平成30年7月1日現在)。人口はさいたま市に次いで県内2位という比較的大きな都市です。このように人口が多い都市であると、同時に刑事事件の発生も多くなります。そこで、本記事では川口市における刑事事件犯罪統計について解説していきたいと思います。
2.全国の刑事事件犯罪統計について
まず、はじめに川口市における刑事事件がどれくらい発生しているのかを知る前提として全国の刑事事件の発生について解説したいと思います。
現在公表されている全国における刑法犯総数は、認知件数1,098,969件(検挙件数357,484件)になります。そのうち、凶悪犯の認知件数は5,618件(検挙件数4,777件)、粗暴犯の認知件数は63,049件(検挙件数49,968件)、窃盗犯の認知件数は807,560件(検挙数226,001件)になります(平成28年警察白書統計資料より)。
これに対して、埼玉県の刑法犯認知件数は73,456件(検挙件数19,056件)になります。凶悪犯の認知件数は13,260件(検挙件数382件)、粗暴犯の認知件数は3,897件(検挙件数2,895件)、窃盗犯の認知件数は55,853件(検挙件数11,330件)、知能犯の認知件数は5,246件(検挙件数2,230件)です。
このように、全国的にみても埼玉県においても窃盗犯が大多数を占めていることがわかります。
*認知件数というのは、警察が把握した犯罪の発生数で、警察官が、事件と判断すれば被害者から被害届の提出を受けて認知件数として計上されるものです。これに対して、検挙件数というのは、警察が事件を検挙した件数で、捜査機関が当該刑事事件の行為者を明らかにし,証拠を集めるなどして,刑事事件として処分できるよう捜査をとげることをいいます。
凶悪犯とは、殺人・強盗・放火・強姦(強制性交等)の罪を犯した者を指します。粗暴犯とは、暴行・傷害・脅迫・恐喝・凶器準備集合の罪を犯した者を指します。知能犯とは、詐欺や背任の罪を犯した者を指します。
3.川口市の刑事事件犯罪統計について
では、次に川口市における刑事事件犯罪についてみていきたいと思います。平成30年5月現在において川口警察署所管内において発生した認知件数は以下のとおりです。
侵入盗10件(昨年11件)、自動車盗2件(昨年1件)、オートバイ盗1件(昨年10件)、ひったくり1件(11件)、車上狙い10件(昨年14件)、部品狙い2件(8件)、自転車盗81件(128件)です。
以上のとおり、川口市において一番発生している犯罪は自転車の窃盗ということがわかります。もっとも、昨年の128件から81件に減少しており、また全体犯罪総数としても182件から107件まで減少しています。
しかし、犯罪件数が減少しているからといっても今年に入ってすでに81件発生していることを忘れてはいけません。自転車の盗難被害に遭わないためには、駐輪の際には短時間でも必ず鍵をかけましょう。そして、鍵も二重にするなどしてなるべく多くの鍵をかけることをおすすめします。警報装置等の防犯グッツも有効です。なお、川口市では自転車盗難事件を減らすために、以下の相談センターを設置しています。お気軽にご相談下さい。
市民相談コーナー:048-258-1110
4.川口市で特に犯罪が発生している場所は?
警察が発表している平成30年4月現在で、川口市において特に犯罪が発生しているのが、横曽根地区です。この地区では74件の犯罪が発生しているので、周辺にお住まいの方やご利用される方は特に注意が必要です。
次に犯罪が発生しているのは、青木地区(63件)になり、芝地区(59件)、戸塚地区・中央地区(46件)です。
5.特殊詐欺には未だ要注意!!
(1)全国
特殊詐欺の全国における認知件数は18,212件で、前年から28.7%も増加しています。被害額は394.7億円と3年連続で減少したものの、依然として高額なものとなっています。被害地域としては、東京、埼玉、千葉、神奈川、福岡など一部の大都市圏を中心に、15都道府県において、認知件数・被害額がいずれも増加しています。
また、オレオレ詐欺の認知件数は8,496件であり、被害額207.9億円に上っています。さらに、架空請求詐欺が、認知件数5,753件であり、被害額127.7億円、還付金等詐欺の認知件数は3,129件、被害額35.9億円で、これら3手口で認知件数全体の約95%を占めています。特に、特殊詐欺全体の高齢者被害の認知件数が占める割合は72.5%で、手口別では、オレオレ詐欺(96.2%)、還付金等詐欺(93.8%)で、高齢者被害の認知件数が占める割合(高齢者率)が9割以上に上っています。(平成29年警視庁特殊詐欺認知・検挙状況等)
(2)埼玉県
これに対して埼玉県内では平成30年4月末時点においてすでに438件の振り込め詐欺が発生しています。そのうち13件が川口市で発生しています。
最近では、「法務省管轄支局民事訴訟管理センター」、「法務省管轄支局国民訴訟通達センター」などの名称で、「消費料金に関する訴訟最終通告のお知らせ」などと題したはがきを送りつけ、最終的に金銭をだまし取るという方法を利用するなど一件信じてしまいそうな言葉を巧みに使うという手口の特殊詐欺が発生しています。また、「還付金」名目のキャッシュカード手交型詐欺が増加傾向にあります。金融機関職員等が通帳やキャッシュカード、クレジットカード等を受け取りに行くことはありません。カードは絶対に渡さず、暗証番号も絶対に教えないでください。
川口市では、犯罪情報の配信サービス「きらり川口情報メール配信サービス」を行っています。ご希望の方は、川口市の情報政策課(電話:048-259-7242)にお問い合わせください。
6.犯罪を未然に防止するためには?
以上のとおり、川口市では未だ犯罪が発生していることがおわかりになったと思います。
犯罪に遭わないためには日ごろから十分に注意する必要があります。例えば、人通りのある明るい道を歩くことで犯行を抑止することができますし、仮に被害に遭ったとしても目撃情報が多く寄せられ犯罪の解決を迅速に行うことができます。また、スマートフォンを使用しながら、イヤホンで音楽を聴きながらの「ながら歩き」をしないことなどでも周辺に気を配ることができ不審者を発見することができます。不審者を発見した場合には、防犯ブザーや携帯電話をすぐに使用できるようにし、大声で叫ぶ、その場から逃げるなどの行動を行ってください。
7.お問い合わせ先
川口市では、犯罪を未然に防止するための施策を講じていますが、被害に遭われた場合や未然に犯罪を防ぐ方法などの様々なご相談を承っています。お気軽にご相談下さい。
・事件・事故で困っている、警察に対して意見・苦情等が言いたい、警察業務についての問い合わせ
、公益通報等の受付・相談の場合
川口警察署 住所:川口市西青木3丁目2番4号 電話:048-253-0110
・川口市における防犯対策について相談したい場合
川口市防犯対策室 電話:048-242-6361
・犯罪情報の配信サービス「きらり川口情報メール配信サービス」について相談したい場合
川口市の情報政策課 電話:048-259-7242
・自転車の盗難についてお悩みの場合
市民相談コーナー:048-258-1110
・訴訟に関することでお悩みの場合
川口簡易裁判所 住所:埼玉県川口市中青木2-22-5 電話:048-252-3770
さいたま地方・家庭裁判所 住所:埼玉県さいたま市浦和区高砂3-16-45
電話:048-863-8587
東京高等裁判所 住所:東京都千代田区霞が関1-1-4 電話:03-3581-5411